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これは今に始まったことではないが、最近、2件ほど見かけた。
昔から指揮者は、楽器の出身者が多かった。バレンボイムもチョン・ミュンフムもピアノの名手だし、管楽器出身の指揮者も少なくない。ルドルフ・ケンペやエド・デ・ワールトなどはオーボエ奏者だった。
ピアノはオケに定席がなく、しかも独奏者としては供給過剰かもしれないので、自分に見切りをつけて指揮者へ転進したい気持ちもわからなくはない。また、オケの奏者としていろいろな指揮者のリハを見ていて、「俺ならこうやるのに」と思ってオケマンから転進する人もわからなくない。
ただ、こういった器楽奏者が指揮者になる場合、自分の元の楽器演奏をどうするのかは人それぞれのようだ。バレンボイムのように(最近は知らないが)協奏曲を弾き振りするなどして、自分の楽器を演奏する機会を温存する人もいれば、指揮者一本でがんばる人もいる。
#オーボエのリード削りは、指揮の合間にやっていられないでしょうが。
最近、目にした2人の元(?)クラリネット奏者はどうなのだろう。
1人目は、ポール・メイエ。驚異的なタンギング速度とフィンガリングでどんな難曲でも、さらっと吹いてしまうバカテクの持ち主。しかも、美男子で日本でも人気の高いクラ吹きだ。調べてみると、以前から指揮の勉強をしていたらしい。この人は、クラリネットの演奏も続けていくようだ。
2人目は、ジョナサン・コーラー。こちらは、メイエほど有名ではないが、90年代は、CDも何枚か出していた。最近、どうしたのかと思って検索したら、指揮に専念しているらしいことがわかった。春の祭典の一部の映像が見られます。びっくりした。
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