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三たびYouTubeネタ。新世界の第4楽章をカラヤンが指揮している映像を見た。クラシックを知らない人に新世界の第4楽章といってもピンと来ないかもしれないが、数ヶ月前に、スズキ自動車のCMで西本智実氏が指揮をしているといえばわかってもらえるか。クラノワのメンバーは前回の定期演奏会で演奏したからよく覚えているでしょう。
さて、カラヤンの姿は、晩年ではないが、ベト7の映像に比べるとかなり老けてみえるので収録は80年代かな。勝手にベルリンフィルだろうと思ってみていたら、クラリネットがシュミードルじゃありませんか。これはウィーンフィルだ。シュミードル氏って、オケの中では素晴らしいのだけれど、なぜか、協奏曲の独奏をまかされたり、ソナタの演奏となると(つまり孤独な主役)、いまいちだったりする。押しが弱いのか、自己主張が下手なのか、リーダー向きでないのかもしれない。少なくとも、オレについてこいというタイプではなさそうだ。
ウィーンフィルといえば、ベームが存命だったころ、ベーム指揮で新世界のレコードをFMからラジカセに録音して聴いた。第4楽章の214小節目Meno mossoで耳を疑った記憶がある。「この曲、サックスが入ってんの?」って、そんなわけないでしょう。
スコアを見ると、オーボエ2本とホルン2本のユニゾン。音程も吹き方もピッタリよりそって、ウィーンフィルのオーボエの音とウィーンフィルのホルンの音を絶妙のバランスで混ぜると1本のサックスの音に聞こえる事があるんですよ。
ちなみに、カラヤンの映像では、オーボエとホルンがいまいちピタリとはまらないせいか、サックスには聞こえない。サックスに近い響きは得られているが、そのときとは奏者が異なるのか、ベームとカラヤンとでは団員の気持ちが違うのか、はたまた、私の耳が変質したのか、もう、そのカセットも散逸したし、そのレコードが今も存在するのか不明なので、確かめようがないが。
普通の方とは、ちょっと違った思い出のある曲です。
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