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久々に衝撃を受けた。
YouTubeでバロックの歌ものをみていたら、たまたまこの人を見つけた。
フィリップ・ジャルースキ。
完璧なカウンターテナーであり、ソプラニスタだ。
細面のなかなかのイケメンでもある。
これは凄い。
ぜひ、YouTubeへいって
Philippe Jarousskyで検索してみてほしい。
ヴィヴァルディやヘンデルのアリアの評価が変わるような気がする。

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バッハの4大宗教作品といえば、ロ短調ミサ、マタイ受難曲、ヨハネ受難曲、クリスマス・オラトリオ。作品の規模(演奏時間)からいって、いずれも全曲を通して聞くのは忙しい現代人には、時間を作り出すことが難しい。
そうは言いながら、私などはロ短調ミサを通勤電車の中でつまみ食いして密かな幸せな時間を持っているが。
それら4曲に比べると短いし、知名度も今ひとつだが、なかなかの名曲が「復活祭オラトリオ」(短いといっても全11曲で45分以上)。
歌詞と訳は、浜松バッハ研究会の2001年の演奏会のパンフレットに掲載されているようです。こちら(PDF)
私の手元には、アメリンクが参加しているミュンヒンガー版があります。
第5曲目は、ソプラノが主役の12分にもおよぶ長いアリアです。演奏団体によっては8分台のものもあるので、こちらの演奏はテンポがかなり遅めなのかも。
また、通常はフルートがオブリガートにつくようですが、この録音ではバイオリンになっています。これがアメリンクの透明な美声と相性がよいのか、フルートよりアメリンクの声を引き立てているようです。ロ短調の遅めのテンポとくれば、重苦しくなるかと思いきや、アメリンクはやはり美しい。最近、「〜の品格」という本が流行だが、品格という言葉は、こういう演奏にこそふさわしいと思う。
アメリンク・ファンの私は、第5曲のアリアが終わると、気が抜けてしまうのだが、第7曲のテナー(ヴェルナー・クレン)のアリアも、第9曲のアルト(ヘレン・ワッツ)のアリアもまたすてきな曲、演奏です。
最後の第11曲は、トランペットやティンパニなども活躍し、クリスマス・オラトリオの第1曲目のような華やかさがあって、気持ちよく締めくくられます。

さらに、カプリングされているマニフィカトBWV243もすばらしい。

記事「DRMフリーのMP3楽曲を販売する「Amazon MP3」にSony BMGも参加 」によると、SonyもAmazon.comのMP3ダウンロードに参加することになったそうだ。
iTunesには参加していなかったSonyがAmazon.comには参加する。
iPodを作っているAppleと違って、Amazonはプレーヤを作っていないから、Sonyと競合しないということか。
DRMフリーの流れは加速するでしょうね。権利侵害の問題がDRMで解決しないと豪語したのは、AppleのJobs氏ですが、その論拠ははっきりしていないのにもかかわらず、欧米の大手レコード会社は次々とDRMを廃止していっています。
どんどん買いやすく聞きやすくなるのは大歓迎です。
ザビーネ・マイヤーの演奏には賛否両論あるが、私は好きな方。
何年か前までは、ほとんどドイツ・オーストリア系の曲ばかり録音していたようだが、最近は、兄さん(?)や旦那さんと組んでいろいろな曲を録音していた。
ついにというか、ようやくというか、フランス物のソロ+ピアノの録音が出た。
サンサーンス、プーランク、ドゥヴィエンヌのソナタとミヨーのスカラムーシュ。
カール・ライスターが数年前に出した同じようにフランスもののCDを聞いたときには、思わず吹き出してしまった。なぜなら、サンサーンスもプーランクもシューマンのように聞こえたから。
今回のザビーネ・マイヤーも同じ感覚がある。特にサンサーンスは第1楽章の前半と第4楽章の後半(同じメロディー)の微妙な表現(アゴーギグ)が、それを感じさせる。
特に特徴的だったのは、第4楽章の64小節目の頭なしの3連符、出だしの音(実音E)がかなり引き延ばされている点だ。歌舞伎で見栄を切るかのような感じ。これはライスターにも共通する。68小節目にも同じ音型(ただし、実音F)があり、両者同じ表現をしている。協奏曲のカデンツァのようにピアノが休みの部分なので、伴奏と合わないことはないが、ボーっと聞いているとリズムをはぐらかされる。

ただ、マイヤーの音色には微妙ながら多彩な変化(茂木健一郎流にいえば、クオリアの変化?)があって、そこが彼女の魅力の1つだと思う。
それにひきかえ、ライスターはこういった変化に乏しく、どんな曲を演奏しても「ライスター節」が前面に出すぎるきらいがある。作曲家よりも演奏家が偉いのかもしれないと思わされるのが時には不快になるが、マイヤーにはそれがない。

ただ、ドイツ・オーストリア系のクラリネット奏者は、指定がなくても長い音符をソステヌートで吹く傾向があるようだ。この曲ではたとえば第2楽章の第2、3小節目の2分音符がほとんど減衰しない。これもちょっと耳にひっかかる。
逆にフランス系の奏者は、指定がない限りピアノや打楽器のように減衰させると思う。こういったことが極端になって音が異常に短すぎるように聞こえたのは、ポール・メイエのブラームスのソナタだった。これも吹いてしまった記憶がある。

余談だが、マイヤーとメイエって、アルファベットの綴りは、どちらも、Meyerなんですよね。Googleで、Meyer Clarinetを検索すると、両方混ぜこぜに表示されます。まさか先祖は関係者同士か?
先月20日に紹介した「音律と音階の科学―ドレミ…はどのようにして生まれたか」 (ブルーバックス 1567) の雑感のつづき。
第5章までは、いわゆる西洋音楽の基礎的なお話なので、ほぼ知っていたし、そうでなくても理解できる範囲なのだが、第6章の民俗音楽の話となると、そういかなくなった。
知っていたつもりだが全然大きく誤解していた部分が多い。
具体的に列挙しないが、ひとつ挙げれば、民族音楽を現代の西洋楽器で演奏する場合、西洋音楽の楽譜は、全て、近い音に近似して表現しているに過ぎないということ。
そして、音律の構成は、各人の聞き分けられる聴力に依存する。
著者が書いているように、西洋音楽的な意味で「理屈」をつければ、こういう解説もできるという論が展開されている。

私の学生時代とは違って、最近は中学校の音楽の授業でも西洋音楽一辺倒ではなく雅楽などの日本の音楽から、世界の民族音楽まで扱うというのは、いいことだと思う。

また、著者(本職は高エネルギー研究らしい)が、打楽器の演奏をするらしく、続く第7章では、打楽器の音律の話も書いてある。鍵盤系の打楽器の音律の科学的な説明を読んだのは、この本が初めてだと思う。

音律、音階をいじる話の登場する最終章では、クラシック系に限らず、いろいろなジャンルのミュージシャンがトライしている話があって、興味深い。

知っていると思っても、わかっているつもりでも、一度、こういった本で本当にどこまで自分が理解しているのか、その理解を確認するのは意味があることだと思う。
北陸朝日放送制作「指揮者岩城宏之最後のタクト」を見た。
岩城宏之氏のことは著作もいくつか読んでいたし、本映像に収録されたエピソードの類のことはたいてい知ってはいた。

度重なるガン手術などによって体調は良くないのに、なぜベートーヴェンの交響曲全曲演奏を一晩でやろうと考えたのか。その話を耳にした当時は、馬鹿げているとしか思えなかった。指揮者の勝手な話題作りのために演奏者たちが巻き沿いにされて迷惑だろうと考えていた。聴衆だって、長い休憩を入れるとはいえ、午後3時半から深夜1時までの約10時間に及ぶ演奏会につきあうだけでも、もの凄いエネルギーを要求されるから。

でも晩年の2年ほどの、舞台裏を含めた映像を見て、これほど心が揺さぶられるとは思わなかった。
日本人は、モーツァルトやベートーヴェンではヨーロッパに勝てない。その意味もあって、日本人作曲家に新曲を委嘱し初演してきた岩城宏之氏。その氏が自分の残りの人生をかけたいと思ったのがベートーヴェン。原点回帰というのはこのことか。
一夜限りのはずだった全曲演奏会は、それを演奏したのがN響メンバーだったせいか、自身が設立したオーケストラ・アンサンブル金沢からもやらせてほしいと懇願され、再びやることになってしまう。
肉体は悲鳴を上げていただろうが、精神は大きな充実感を味わっていたようだ。
「ベートヴェンにはまっています」と無邪気に応える笑顔が清々しささえ感じる。
登山家が、さまざま準備をしているとはいえ、命がけでエベレスト級の山に挑戦するのに似ているのかもしれない、なんてことが頭をよぎった。

「ベートヴェンの交響曲は9曲で巨大な1曲だね」といったのが印象的。
9曲全曲通して演奏すると、そう俯瞰されるものなのだろうか。
私は指揮者でないし、仮に指揮者であっても全曲通して演奏する気もないが、CDで全曲通して聞くことならできる。が、はたしてそんな気になるかな。
余命半年などと宣告されたら(岩城氏は宣告されていないと思うが)、皆さんは、いったい何に時間を費やしたいでしょうか。そんなことを考えた。


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