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ずいぶん前に買って積んであったCDを捨てようかと思って聞いてみた。
Nikolai Kapustin Piano Music / Marc-Andre Hamelin (pf)
時代的には現代(前衛?)作曲家といえるので、もしバリバリの前衛作品なら聞くのは体力と気力が必要だろうと思っていた。でも本当に楽しめない前衛作品なら処分しようと思い、気合いを入れて聞いてみた。
思いっきり裏切られた。いい意味で。これはジャズです。
私はキース・ジャレットやチック・コリアのピアノ独奏も好んで聞いていたが、特にアーティストごとの癖(体臭とでもいうべきか)がうっとうしく思うこともあった。しかし、このCDはいい。演奏者のアムランがいいのかもしれないが、うっとうしい癖を感じることなく、実に爽快だ。毎朝、これを聞くと気持ちよく1日をスタートできそう。このCDは処分しないことにした。
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パイパーズの2000年版12冊の処分完了。この年もサックスの視点で見ると面白いかも。この前後から実力派の若手奏者が次々と現れたような気がする。特にこの年に平野公崇氏がデビューCDをリリースしたのが印象に残る。(ご本人のエッセイも連載されている)パイパーズにも紹介記事があり、改めて聞いてみた。確かに選曲も技術も只者ではない。新世紀にふさわしい挑戦状的な自己紹介デビューアルバムだ。ミュールもデファイエもとっくに引退し、デファイエの弟子のデゥラングルに師事した平野氏は世代はもちろん方向性もミュールやデファイエとは全然違うのだろう。
#翌年にミュール、さらに翌年にはデファイエが亡くなるのは象徴的。
ロバの曲は構成の自由自在さにおいて現代のテレマンと言えるかもしれないほど興味深いし、難しそうだ。
しかし、だ。どんなに巧くても、サックスの現代曲ばかり、しかも無伴奏やサックスだけアンサンブルで(サックス以外の音の入っていない)CDは聞くのが疲れた。もうその日は、サックスだけでなく同じ1枚リードのクラリネットの音さえも聞きたくなくなってしまった。食傷気味。
私は実はあまりサックスの音が好きでないのかもしれない。
ITmediaによると、モーツァルトの全楽譜をオンラインで公開されているらしい。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0612/14/news015.html

楽譜2万4千ページの他、批評など8千ページにおよぶ膨大なもので
ドイツ語と英語で書かれている。
http://nma.redhost24-001.com/mambo/index.php

アクセスしてみたが、ネットが混雑しているせいか、楽譜が表示されない。と思ったら、そうではない。
まず、License Agreementをクリックして表示されるページの中で、
個人的な利用しかしない(勝手に複製して商売などしてはいけない)旨の文章の最後にある、YESをクリックしなければ楽譜は表示されないようになっている。
私が見たいくつかのページはベーレンライター版の楽譜をスキャンしたものだった。
これを見て、自分の家に紙の資料を置いておく必要がほとんどなくなったと感じた。
自分の手元に紙の楽譜を使うのは、勉強や練習で書き込みをしたいときだけになりそう。
欧米のGutenberg Projectや日本の青空文庫のように著作権が切れた書物が電子化されて、ネットで公開されはじめている。
音楽も、このモーツァルトを手初めてに、死後100年以上(世界には著作権の保護期間が作者の死後100年という国もあるらしい)経過した作曲家の作品は、このようにネットで無料公開されるといいなあ。
こういうのは国際的で公的な機関の役目なのかもしれない。
私企業がやっても、儲けが出ないだろうから。
私企業は、どんどん新しい作者・作品を発掘するほうに力を入れるべきということか。
個人がデータベースを持つ意味合いが変わりそうな予感。
少なくとも、私の部屋の整理には朗報となりそうだ。


パイパーズの2002年1月から12月までの12冊。読み返したい記事だけスキャンしたので、知り合いに希望する人がいれば譲る予定。
あらためて見返してみると、いろいろなことがあった年だった。個人的には子パンダの誕生が最大の出来事だったが、パイパーズを見ると、作曲家の兼田敏氏逝去があった。また、2001年末にクラシック・サクソフォン界の神様、マルセル・ミュール逝去しており、大きな記事になっている。2002年末には、ミュールの一番弟子でありミュールの後を継いでパリ音楽院のサックス科教授を務めたダニエル・デファイエも亡くなったので、クラシック系サクソフォンの転換点だったのかもない。私の世代は、プロ・アマ問わず、デファイエの音から多大な影響を受けているはず。この方面のレコードがほとんどなかった学生時代、デファイエの小曲集(愛の喜び~魅惑のサクソフォーン / ダニエル・デファイエ)と四重奏曲集は、ルソーの協奏曲集とともに何度聴いたか知れない。特にビブラートは彼らの録音を師匠としていた。現在は、デファイエの弟子のフルモーやドゥラングルが教授であり、その教え子たちが活躍している。この世代は、「過剰でない」ビブラートだけ聞いても、明らかに違う。時代は変わったのだと思う。
人それぞれ、自分を鼓舞するための小道具があるかもしれない。
私の場合は、それはたいてい音楽。いろいろ聞いてきたが、最近は、チャイコフスキーの交響曲第5番。恥ずかしくなるほど、超メジャーな曲。時間がたっぷりあれば、全楽章を通して聞くが、なかなか45分を音楽用に空けるのは難しい。
それでも13分ほどとれれば、最終楽章を聞ける。それでも充分だ。
この曲は、プロなら誰が演奏しても、さまになると思うが、思いっきり、煽ってほしければ、1998年のゲルギエフ指揮ウィーン・フィルが最高。ライブ録音なので、ミスも聞こえるが、そんなことはどうでもよい。これを出社途中に聞いていけば、
会社に到着するときには、戦闘モード全開。仕事がはかどります。
昨日、同窓会に出席した。学生時代の吹奏楽の仲間が集まった。
私のように一般のメーカー勤務者もあれば、教員、県庁職員から医者までいる。
音楽活動を続けている人は少なかったが、興味は失っていないらしく、外来演奏家のチケットが話題にのぼったり、私のCDを引き取ってくれたりしてくれる人もいて、嬉しかった。
真面目に働き、かつ、まともに成果を積み上げてくれば、管理職になってもおかしくない頃で、そういう人も少なからずいた。私のように必要以上に迷いまくり、必要以上に遠回りしている人もいないわけではないようで、少し安心した。でも、やはり、昔の知り合いがそれぞれの道で頑張っている話を聞くと、少なからず感化され、刺激があるものだ。出席して良かった。幹事をはじめ、皆に感謝。


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